お疲れ様です、ichiです。
このたび車を買い替え、念願の スズキ・エブリイ「DA17V」 を購入しました。

木工DIYをしていると大きな板材や長尺物を車に積むことが多く、さらに最近では「車中泊」にも興味を持ち始めたので、思い切って軽バンを選択。
そこでまずは、エブリイを車中泊仕様にカスタムしていく第一歩として「床下収納付きのフラット床」を製作しました。
床下収納があれば荷物を効率的に整理でき、快適な車中泊空間づくりにも役立ちます。
今回は、その 土台部分の製作工程 を詳しくご紹介していきます。
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床下収納の土台完成品
まずは、完成形をどうぞ。

これが土台の完成した状態です。
荷室いっぱいにしっかりとした骨組みを組んでおり、床をフラット化することで 車中泊も資材運搬も両立できる仕様 にしています。
キャンピングカーほどガチガチに作り込まず、あくまで 「仕事にも遊びにも使える軽バン」 を意識しました。
必要な材料と工具

床下収納にするには、土台の骨組みが必要です。
2×4材を使っていきますが、今回は杉の2×4材を使っていきます。
- 2×4材(38mm×89mm)
長さ1820mm …3本 - 桟木(30mm×60mm)
長さ2000mm …2本 - ベニヤ板(端材でOK)
桟木は瓦屋根で使われる部材ですが、2×4材より少し小さい木材が欲しいときにピッタリでした。
- 丸ノコ
- ジグソー
- インパクト・ドリルドライバー
(プラスビット・下穴錐・皿取錐) - ノミ
- ハンマー
- 丸ノコガイド
- クランプ
- メジャー・定規
- 鉛筆
電動工具はホームセンターでレンタルもできるので、DIY初心者の方も安心です。
エブリイ室内の寸法測定

イメージとしては、後部座席とラゲッジ部分を分割して製作します。
- 後部座席側の床板 → ラゲッジ床下に収納できる設計
- ラゲッジ側の床下収納 → まずはここから製作

奥行きは、820mm(内寸)。
横幅は車両ごとに若干差があるため、実寸を測って調整してください。
土台の作り方
ここからは、工程をステップごとに解説していきます。
ラゲッジ出口部分のアール加工
ラゲッジ出口アール部の型製作

ラゲッジの開口部分はアールになっているので、型取りしていきます。
型取りするのにラゲッジマットが邪魔なので、上に引っ張り外していきます。

ベニヤを床に対して平行に外側から当て、鉛筆をアール部分に沿うようにして書いていきます。
この時に、鉛筆の削れてない部分をアール部分に沿わせて描くと、型が取りやすいです。

型を取ったら、こんな感じ。

ジグソーで、書いた線を切っていきます。

一回では完全に形状に合わないので、「型取り→カット」を数回繰り返します。
どこまで完璧を求めるかですが、自分が納得できるまで微調整していきます。
型取りさえしっかりやれば、左右共通で使えるので効率的です。
土台のアール加工

型ができたら、土台となる2×4材に写し描きします。

写し書いた線を基に、ジグソーでカットしていきます。

ジグソーの扱いに慣れていない場合は、最初はちょっと大きめにカットして微調整していきます。
反対側は、ラゲッジ出口の寸法「約1340mm」を直線にカットして、同じ型を使いアール加工します。
※1340mmはおおよその長さなので実寸を測ってください。

カットしたら、実際にセットしてみます。

型取りをしっかりしたので、良い感じにできています。
床との隙間が気になりますが、車の床自体が凸凹しているので諦めて浮かすことにしました。
材料のカット

後部座席の後ろの部分になる木材と、その間の木材をカットしていきます。
後部座席の後ろの部分になる木材は2×4材、間に入れる木材は30×60mmの杉材を使っていきます。
後部座席の後ろとなる木材の位置は、シートベルトの後ろあたりになります。

まず、2×4材をカットします。
長さは1250mmで、丸ノコで直線にカットするだけです。

そして、30×60mmの杉材を「850mm」にカット。
内寸820mmに作りますが、2×4材に切り欠きを入れて桟木をはめ込むので、30mm大きくカットするのがポイント。

カットした材料を、一度実際に合わせてみます。
ラゲッジ出口部分はキッチリ合うように作りましたが、それ以外はちょっと短めにしています。
切り欠き加工

次は、各土台の材料を固定するための切り欠き加工をしていきます。
切り欠き加工をする位置は、前方が左右とも端から15mm、後方が左右とも端から60mmにしました。

土台の長さはカットできたら、2×4材に切り欠き加工をしていきます。
30×60mmの杉材をはめ込むので、分かりやすいように加工する部分を描いていきます。

15mmの深さで加工していくので、丸ノコの刃の深さを15mmに設定します。

切り欠く部分を「15mm」の深さに設定した丸ノコで、切り込みを入れていきます。
切り込みの間隔を狭くすると、あとでラクになります。

切り込んだ部分を叩いていきます。
叩いた後に多少残っていてもOK。

ハンマーとノミを使って、全体的にきれいに仕上げます。
土台の組み立て

30×60mmの杉材を、2×4材の切り欠き加工した部分にはめ込んでいきます。
ハンマーで叩いて入れる時は、不要な木材を当てその上から叩きます。

ビスで固定しますが、30×60mmの杉材上部から2×4材に向けて斜めに打っていきます。
ビス頭が出ないように固定したいので、皿取錐でビスが隠れる深さまで穴をあけます。

皿取錐で穴をあけたら、下穴錐で下穴をあけていきます。

そしてビスで固定。
ビスは、飛び出ない長さを使用してください。

4箇所をビスで固定したら、ラゲッジ側土台の組み立て完了です。
この状態で一度、エブリイに載せて確認しておきましょう。

最後に、後部座席側の床板を支える補強材をつくります。
30×60の杉材を、ラゲッジ側前側の2×4材以下の長さでカットします。

ラゲッジ側の土台前側に固定していきます。
固定する位置を決めたら、動かないようにクランプで固定します。

下穴→皿取→ビスで固定していきます。

5本のビスでしっかり固定すれば、大人が乗っても安心です。
サンダーで仕上げ

全体をサンダーで研磨して、トゲや段差を取ります。

これで全ての土台が完成しました。
後部座席側の一番前側は2×4材を置くだけで使っていき、問題があればちゃんとした土台を作ろうと思います。
エブリイに床下収納の土台を設置
実際に、車内に載せてみましょう。

問題なければ、ラゲッジ部分の土台の出来上がりです。
まとめ

これで エブリイ専用・床下収納の土台 が完成しました。
- 車体にフィットした設計で見た目もスッキリ
- 荷物整理しやすく、車中泊も快適
- 資材運搬にも使える両立仕様
次回は、この土台に 床板を載せてフラット化 していきますのでお楽しみに。
それでは皆さま、ご安全に。
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